上のラジオの内容を書き起こしました。
鈴木さんがいらして色々質問答えてくださいます。
まず概要なんですけど、スタジオジブリの21作品を2月1日からデジタル配信を始めます。そしてアジアヨーロッパアフリカ各国で見られるようになります。でも質問をする前にぜひ鈴木さんの方から。日本を代表するアニメ制作会社のスタジオジブリからお越しくださった鈴木さんなので、ぜひ是非ご挨拶お願いします。
英語上手いですね。
ありがとうございます。
なんでも質問してください。
鈴木敏夫のジブリ汗まみれ
今週は Netflix でスタジオジブリの映画21作品を2月から順次日本アメリカカナダ以外の国々で配信することが決まり、それに関しての鈴木さんへのインタビューの模様をお送りします。
今週はこんなお話から。
僕自身が今日本でも配信会社のサービスってあるでしょう。僕は契約してんの Netflix だけなんですよ。本当なんです。嘘じゃないんです。
きっかけは「ハウスオブカーズ」です。あれが見たくて。
まあハウスオブカードはシーズンいくつまであるか忘れましたけど、ずいぶん見ましたね。
それとね Netflix に僕は好感持ったのは具体的に言うとね。
キュアロンの「ローマ」
あの映画は素晴らしいと思いました。今の映画会社ではなかなか作れない。
それをね Netflix がお金を出して作る素晴らしいと思いました。
僕もともとね、映画ってね配信っていうのが出てくる以前は、要するに映画館で見るか、ビデオで見るかあるいはテレビで見るか。この3つしかなかったでしょ。
でもその幅ってのは色々広がればいいと思ってたんです。
それと配信に関してはね。このビジネスっていうものがどういう風になっていくのかなって、そのことには興味ありました。あんまり慌ててやるべきではないかなと。だから色んな会社の配信のやり方をずっと見てました。そうすると今の段階ではね。この Netflix のやり方が非常に面白いと思ったわけですよ。
僕はねまあ生まれたのが1948年なんで。そうするとね、映画の黄金期っていうのは60年代なんですよね。その映画がないんですよ。サービスの中に加えてください。あなたの力がありますか?
後ほど会話しましょう。
変化っていうのか、もともと僕は映画館でもそれからね今のテレビでも。それから今の DVD その他も。いろんなとこでやら出口があるってのはいいことだと思ってたんですよ。だからその一つが増えたというのはね。僕はあの作る人間にとっては本当に良いことだと思うか持ってます。
僕ね個人的なこと話していいですか
そのウディアレンの大ファンなんです。そうするとウッディがね、Netflix で作品を出したじゃないですか。その時のウディアレンのインタビューを読んだんですど、出口が増えるってのは大賛成でした。だからといって劇場を捨てるわけではないし、劇場には劇場の良さがある。
それから DVD ブルーレイにもその良さはあるから。だからみんな共存していけばいいんじゃないですかね。
台湾の方の質問です。概念的な質問ですけど、アニメーションはどういった存在ですか?
ほんとはね本当 LIVE Action の方が好きなんです。でも僕は宮崎駿と出会ってしまったから。そしたら彼はアニメーションで映画を作りたい。すごく悩みましたでも、彼と相性がね、よかったんです。
だからしょうがなくアニメーションやってます。これ内緒です。
秘密はないです。ここにおいては。それに関連してマレーシアからの質問なんですけど。
宮崎監督とも非常に長いお付き合いですけれども、この関係値を素晴らしい関係値を保つ秘訣ってのは何でしょうか。
あまり近づかない。仲良くなりすぎると駄目。だから僕と彼はね、もう42年かな付き合ってきました。しかし話すときがね、お互い丁寧な言葉で話します。
それはお互いを敬う気持ちですか?
違います。全然。敬ってなんかいないですよ。あのね。一緒に仕事をするのはね。共同事業者なんですよ。だから、相手を敬ったら一緒に仕事はできません。 お互い騙しあってます。日本にねこういう言葉があるんですよ。日本のことわざでね。「付かず離れず」
これが一番うまくいきます。多分夫婦もこれです。
いい人生の教訓でしたね。
シンガポールからの質問です。ネットフリクスが、スタジオジブリの作品をどのように宣伝して欲しいとか、プ
僕ね。僕の考え方ですけれど。それぞれの国にそのやり方ってのはね全部違ってると思っているわけですよ。
世界はグローバルになったっていうけれど、実は地域差はあると思ってます。それぞれの国で宣伝は違うべきだと思ってます。
スプリッドアウェイってなんでしたっけ?
ああ「千と千尋」ね。あの日本では、あのノーフェイスっていうカオナシっていうキャラクターはみんな映画を見る時に、彼を見ると。みんな泣いていたんですよ。
この映画日本での公開の終わった後、実は台北で一緒に台湾の人と見たことがありました。台北のお客さんはノーフェイスが出てくると皆さん大はしゃぎで笑ったんです。僕は現地のスタッフにねなぜ笑うのか、色々聞いたんですけれど僕が求めた回答はもらえませんでした。いろんな受け取り方があるもんだなっていう一つの例です。
インドネシアからです。いろんな人から愛されてます。インドネシアにもファンが多いです。今回Netflix 配信されるにあたって、何を期待しますか。お客さんはどんなオーディエンスにどんな反応を期待しますか。またインドネシアの視聴者さんに対して何かこうメッセージとかあれば。インドネシアにはたくさんジブリファンがいます。
一昨日ね、インドネシアのスター、シェリナっていう女性がいて、僕は彼女と会ったんですよ。彼女は自分の作品の大ファンですね。彼女と色々話したんですけれど、受け取り方はね、それインドネシアに限らずね、どこでもね、こういう風に見て欲しいって言ってもね、受け止め方はね本当に様々だと思ってんです。僕はね僕はそれでいいと思います。
その Netflix からの提案にどのような魅力を感じては今回このように世界規模でネットフリクスで配信されるようになったのでしょうか
ただ、たんに条件が良かったですよね。
でもさっき言ったよね。そういうわけで僕はネットフリックスはね。よく見てたんでどういう会社なのかってことは少しわかってたつもりです
アニメショーにおいて変化?いままで時代ともに変化してきたと思うですけど。その辺どのように考えているのかと。あとはこれからのアニメーションアニメって言ったらどういうのように進化していくというふうに思ってますか。
一番悩むが悩んでるところですよね。
それどういうことかって言うとね。映画の内容が変わってきたんですよね。ジブリと僕が一番大切にしてきたものは、実は人間の生き方。倫理観だと思うんですよね。
最近の映画見てるとね。これライブアクションも含めたんだけれど、その倫理観みたいなものが薄れてきてる気がするんですね。そういう中でどうして行ったらいいか僕自身が悩んでます。
香港からの質問です。ジブリ作品、初めて見る方もすごく多くいると思うんですねこれをきっかけに。特に若い方。今回、どういった人をターゲットとしているんですか?初めてジブリ作品にふれる方。たとえば30年前に作られた作品もあると思うんですけど。
これは僕の理想なんですけれど。日本ではね、実はあらゆる世代の人が見てくれてるんですよ。だから出来たらこの Netflix で配信されるジブリの作品も、あらゆる世代の人、本当に子供からおじいさんおばあさんまで見てくれたら一番嬉しいです。
いろんな質問を幅広く聞いてもらって、最後に、ちょっと軽めの質問で、ジブリ作品のキャラクターで一つ自分を例えるとしたら、どのキャラクターですか。あと、お気に入りのキャラクターは?
宮崎駿が明快に、あのね僕自身は分かんないんだけど、宮崎駿がね、僕だと思って作ったキャラクターだったら教えてくれたことがあるんです。一人は湯婆婆、千と千尋に登場する。理由も教えてくれました。あの神様がやってくる温泉宿、湯屋っていうんですけどね。そこの経営者、これはジブリとね経営するのと同じなんだと。
ずっとジブリは、ディズニーとパートナーシップがあったと。ヨーロッパでも配給をしていましたけど、今回この Netflix のパートナーってのがこれ新しい時代。新しい章ということで。ィズニーとのパートナーシップも終わりということでよろしいんでしょうか?
あのディズニーさんともね、実はある関係はあるんで、なしってことだないと思うんですけれど、今ディズニーはね20世紀フォックスとの合併でね忙しいんじゃないですかね。その間隙を縫って Netflix さんからお話があったんで、それで Netflix に決めました。
欧米で、非常にジブリ作品っていうのは映画館で子を見るのにものすごく人気があって、多くの人が映画館に足を運ぶような作品なんですけれども、今回このようにネットフリクスとパートナーシップを結ぶことによって、それ劇場という映画の届き方っていうことを辞めてしまうのか。その影響のを考えて教えてくださいというのと。今後新しい作品に関して例えば、劇場公開ではなくネットフレクスさんを通して、そのリリースしていくのかなどの予定なども含めて。
それはまだ決めていません。ただ僕らはこれまでは劇場が一番大事だと思ってきました。それは世の中の世界の変化を見てみたいと思っています。僕は流行に従います。
ネットフリクスはただの配信プラットフォームなだけじゃなくて、制作もしていますよね。なので今後共同制作というようなことを考えてますか。そのうちジブリが。例えば Netflix だけのために作品を作るとか。
あの。それはですね。あの Netflix さんがどう考えるかだと僕は思います。
オファーがあったら僕らはそれを受けて考えます。
今のところありません。
ネットフリクスのような配信。テレビのドラマのシリーズ一気見とかも含め、非常に早いペースでその映画にしても、テレビドラマにしても視聴をするというような文化、
プラットフォームに対して、ジブリの作品は、時間をかけてじっくり作ったという考え方が合わないんじゃないかと。
それは、もし Netflix さんが僕らにその申し出があるとしたら、ジブリがどういう考えで作ってるかをね、研究された後、そういう申し出があるんじゃないでしょうか。僕はそう思ってます。
最後の質問です。火垂るの墓がネットフリクスフランスで配信をされているんですね。それで多くのフランスの読者というのは、これがそのジブリとネットフリクスの関係の始まりなのかなっていう風には、期待をしてましたけれども、実際はネットフリックスとやってみるためのちょっと試験的なものだったの。それでやってみてすごく納得がして、 Netflix に今回やろうということ
それは、全く関係ありません。ジブリが作ったきた作品の中で、実は「火垂るの墓」だけがね。ジブリ以外の資金によって作った映画です。だからそれは「火垂るの墓」は別の会社が Netflix さんと契約しました。だから僕は今のあなたのご質問でね。あの「火垂るの墓」が Netflix とフランスで契約したってのは今初めて知りました。
でも、実際視聴者のみなさんは、ネットフリクスで見られたことをすごく喜んでいたということをお伝えしたかった。
ありがとうございました。
今回21作品、過去の作品が配信されるということなんですけれども、例えば、まだ公開されてないもの。例えば短編作品なのか。あるいはジブリミュージアムで見せて公開されているような作品。たとえばヨーロッパ、他の地域でネットフリクスを通して配信するような予定はありますか?考えはあります?
今のところその考えはありません。ジブリ美術館で上映している作品は、ショートフィルムですけれど、全て10本ありますけれど、この作品はジブリ美術館に行かないと見ることができませんだから、その作品はビデオにもしていない、テレビでも放映しません。それが価値だと思ってます。
質問は以上になりますけど、ここで鈴木さんの方から最後にフランスの読者にむけて、これをいっておきたいってことがあれば。
ジブリの作品は、僕らは日本人の為に作りました。その作品がね、世界の人に愛されるのはすごく嬉しいです。世界の中でもフランスはジブリ作品を愛してくれる人が多い国です。
だからね。今度の配信によって Netflix でジブリの作品がフランスの方にもっと多く見てもらえるとしたら、僕はすごく嬉しいです。
フランスの漫画作家だったメビウス。その娘さんの名前がナウシカっいうんですが。「風の谷のナウシカ」から取った名前です。僕は子供の時に会ってました。その子がそのナウシカちゃんが大人になって、つい先だって、日本へ来て僕らのスタジオを訪ねてくれました。楽しい時間楽しい時間を過ごしました。
皆さんの力で世界のいろんな人が見てくれると思います。皆さんよろしくお願いします。ありがとうございました